いかぽのしまのしま

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

K君とわたし

twitterで突然声をかけてくれたのは、高校生の頃に大好きだったK君。
数十年ぶりに私を見つけてくれた。



若い頃の彼にそっくりな可愛い娘ちゃんの写真も送ってくれた。
はずかしそうに笑ってる目元がよく似ているよ。
楽器を抱えてるところも面影があるよ。



嬉しくなって、昨夜は寝ながら下の娘に話しかけた。



「ねえねえ聞いて!! ママ、昔、すっごく好きだった人がいたんだー」


「ふーん、そう」


「その人、不良だったんだ」


「ええええ!!!!」


急に身を乗り出して聞いてきたので、いろんなことを思い出しながら話しはじめた。





真面目でパッとしない女の子が、不良の男の子に出会って一生懸命恋をした話。
文化祭で初めて会ったこと。
デートの時に、K君が学ランの下に私服を着ていてするっと脱いで着替えたこと。
真っ白いつなぎをくれたこと。
それを着たら母にすごく怒られたこと。
門限を破った時、遠くの私の家まで来て母にあやまってくれたこと。
K君のお母さんはお茶の先生だったこと。
妹さんがクッキーを焼いて渡してくれたこと。
メリークリスマス!って自分で描いた紙に包んで時計をプレゼントしてくれたこと。




K君は私を大切にしてくれたんだ。





「まさか、その人、リーゼント?」


「もちろん!」


「煙草は?」


「吸ってるに決まってるじゃん」


「ひゃーーっ」


「こーんな学ランで、こんな風に歩いて、こんな目つきだったよ」


「ママは?」


「私はおかっぱで黒い髪で真面目だったよー」


「なんか素敵~!! 喧嘩番長みたいだね」


「そうだよー、待ち合わせした時に顔が腫れてた時もあったよ。他の学校の生徒に待ち伏せされて殴られたんだって」



「きゃーー、かっこいーーー!!」




喧嘩番長 は、下の娘が一番好きなゲームなの。





K君はいつのまにか連絡をくれなくなった。
ひさしぶりに電話があって待ち合わせしたけれど
K君は「もう会いたくない」とだけポツンと言った。
地下鉄の階段を下りた殺風景な所で、私はじっと手元の傘を眺めていた。




ずっと「なんでだろう?」と思い続けて、
自分がいやで変えたくて、もがいていたら結局は横浜を出てしまった。



「あれは由香のお母さんがK君に別れてほしいって言ったんだよ。あの子のことを思ってくれるならもう会わないでって頼んだんだよ」
すごく大人になってから、仲良しのAちゃんが教えてくれた。




私とK君が笑って歩いた横浜は、今はもう陰がなくなってキラキラしている。
だけど、こっそり手を繋いで歩いた私達の欠片があちこちに落ちているよ。






あの日のK君に、私に、



ずーっと、ずっと、ありがとう。











PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

鍵コメさま

うわーーつ、ありがとうございます!!


今夜にでも、違う場所から(笑)お返事します!!

いかぽ | URL | 2011-12-14(Wed)11:07 [編集]


管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

| | 2011-12-13(Tue)17:27 [編集]


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。