さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生
2012.05.17 14:11|本|
![]() | さよなら、サイレント・ネイビー ――地下鉄に乗った同級生 (2006/11/16) 伊東 乾 商品詳細を見る |
「天の雫」という、私が心の中で時々使う言葉がある。
天の雫は、恩恵だ。
或る時、或る場所、或る人達に、突然落ちる。
それはあらかじめ計画されたものなのか、それとも神の気まぐれなのか、私には到底わからない。
けれども、そんな私にもハッキリとわかることは、
雫を浴びた人たちは、時代の大きなうねりの中で、なんらかの重い役目を負わされてしまうということだ。
それは例えば芸術であったり、政治的な活動であったり、様々な方面に現れるが
共通しているのは、役目を負った人たちが遺す何かは
光を通すプリズムのように、今までとは違う未来へ、時代を導く。
この本からも、大きな「天の雫」を感じた。
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『さよなら、サイレントネイビー』
著者 伊東乾氏は 大学時代の同級生である「豊田君」が、地下鉄サリン事件の実行犯、豊田亨被告であると知る。
その後、豊田被告との接見を続けながら、オウム事件の真相を追い、次第に事件の背景を明らかにしてゆくノンフィクション。
第4回開高健ノンフィクション賞受賞作。
著者が知っていた学生時代の「豊田君」と、起こした事件とのギャップ。
著者のお父上の戦争体験から繋がり、明らかにされていく、日本という国の病んだ構図。
多くの事柄が必然的に連なって「オウム事件」というひとつの巨大な織物を編んだのだと感じた。
恐ろしい、信じられない、で、あなたは片付けられるの?という、たくさんの声なき問いが本のなかから響いてくる。
「サイレント・ネイビー」という言葉の重さを知る為にも
ぜひ、多くの方に読んでいただきたいと思う。







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